格安で鉄道旅行が楽しめることが売りの「青春18きっぷ」

全国のJR線・普通列車が乗り降り自由のきっぷですが、現実的に青春18きっぷだけで移動するには厳しい地域もあります。

特に、地方路線においては普通列車の本数が極端に少なかったり、特急優先のダイヤが組まれているケースも少なくないので注意が必要です。

今回は、青春18きっぷを利用するにあたって、難所となる区間について解説していきます。

18きっぷの難所まとめ【東日本編】

北海道全般

北海道の大部分の鉄道路線はJR線で、なおかつ長距離を走る普通列車も多いことから、18きっぷを大いに活用できる場所です。

しかし、普通列車の利便性に関してはお世辞にも良いとは言えません。

特に、各地方都市間の移動に関しては特急優先のダイヤが組まれているため、普通列車の本数は少なく、所要時間も通過待ちや行き違いで長くなりがちです。

 

札幌近郊に限って言えば普通列車の本数も多いのでそれほど苦労しませんが、都市部から少し離れると極端に列車の本数が減ります。

さらには、普通列車の本数が特急の半分以下という路線もあり、特急列車なしで道内を周遊するには体力的にも時間的にもかなり厳しいです。

北海道を普通列車だけで周遊する場合には、相応の覚悟と入念な下準備が必要と言えます。

 

北海道での代替手段

長距離移動における代替手段は、特急列車か夜行バスの2つです。

JR北海道の特急列車には、えきねっとの割引切符「えきねっとトクだ値(JR北海道)」が設定されています。

15%割引から最大50%割引と割引率はかなり高めなので、特急列車でも格安で利用できます。

 

夜行バスの場合、札幌~函館、札幌~釧路といった各地方都市間を夜間に移動する際に便利です。

片道5,000円前後で長距離を移動でき、夜行便ゆえに宿泊費もかかりません。

また、終電後に夜行バスに乗り移ったり、現地到着後に始発列車に乗れる可能性もあります。

体力的にはやや厳しいですが、青春18きっぷと夜行バスの相性は良いです。

 

青函トンネル:函館~奥津軽いまべつ

この区間は北海道新幹線の開業により在来線が廃止され、木古内~函館は第三セクター鉄道となったので18きっぷ単体では通れません。

青春18きっぷで移動する場合、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が必要です。

この区間の移動に関しては「青春18きっぷオプション券の使い方と代替手段まとめ」を参考にして頂ければと思います。

 

田沢湖線(盛岡~田沢湖)

東北の鉄道路線の中で最も難所と言われる区間は、田沢湖線の盛岡駅~田沢湖駅間です。

田沢湖線内で盛岡~田沢湖を通しで走る列車は、1日4往復しかありません。

時間帯は早朝と夕方に限られており、7時間~9時間ほど列車が運行されない時間帯があります。

ただ、幸いにも代替の移動手段は多く、秋田新幹線を利用するか、北上線経由で通り抜ける方法があります。

 

秋田新幹線を利用する場合

秋田新幹線の場合、盛岡~大曲、または盛岡~田沢湖の区間で利用すると良いです。

盛岡~大曲まで新幹線を利用すると片道2,670円(乗車券1,490円+特別料金1,180円)かかりますが移動時間を大幅に短縮できます。

また、大曲での普通列車との接続も比較的良く、スムーズな乗り換えができます。

 

もう少し出費を抑えたい場合は盛岡~田沢湖で利用すると良いでしょう。

この場合、片道1,510円(乗車券760円+特別料金750円)に抑えられますが、田沢湖駅での列車接続が悪いことがあるので注意が必要です。

 

北上線を利用する

盛岡駅の南にある北上駅から北上線を利用すれば、追加料金なしで田沢湖線を回避できます。

また、東京・仙台方面と秋田・青森方面を行き来する場合には、北上線を利用した方が早くに目的地に到着できることもあります。

北上線の列車本数も1日8往復あるので田沢湖線に比べれば利便性は良いです。

18きっぷだけで移動する予定なら、北上線も検討してみると良いでしょう。

 

奥羽本線・山形線(米沢~福島)

米沢~福島を結ぶ奥羽本線(山形線)も有名な難所の1つです。

米沢~福島間の板谷峠(いたやとうげ)を行き来する普通列車は1日6往復しかなく、他の列車は全て山形新幹線となっています。

普通列車は朝の時間帯に2往復、日中の13時台に1往復、夕方以降に3往復の運転です。

途中4~5時間ほど普通列車のない時間帯があるので注意しましょう。

 

代替手段としては、山形新幹線を利用するか、仙台~山形の仙山線で迂回する方法があります。

山形新幹線を利用する場合、片道1,510円(乗車券760円+自由席750円)が必要ですが、列車本数は1時間に1~2本ほどあるので利便性は良いです。

一方、仙山線を利用して迂回した場合、時間はかかるものの追加料金は不要です。

仙山線は1時間に1本と列車の本数も多いので、18きっぷだけで移動するなら仙山線経由で行くのも良いでしょう。

 

上越線(越後湯沢~水上)

水上は首都圏に近い場所ではあるものの、水上~越後湯沢の区間は急に本数が少なくなり、通しで走る列車は1日6往復しかありません。

関東首都圏と上越方面を行き来する際に立ちはだかる難所であり、「上越国境」とも言われています。

運転時間帯は朝に2往復、日中に2往復、夕方以降に2往復となっています。

日中に2往復ある分、他の難所に比べれば多少マシといった感じですが、それでも通り抜けには苦労する区間です。

 

代替手段としては、高崎~越後湯沢または上毛高原~越後湯沢の区間で新幹線を利用する方法があります。

ただし、在来線だけで迂回できるルートが周辺にはありません。この点も難所と言われる理由の1つでもあります。

高崎発着の場合、片道3,500円(乗車券1,660円+自由席1,840円)と出費は多いですが時短効果も大きいです。

上毛高原発着の場合は、片道1,700円(乗車券840円+自由席860円)で移動できます。

ただし、上毛高原から上越線の最寄り駅である後閑(ごかん)駅までは離れているので、乗り換えには手間がかかります。

徒歩で約35分ほど、関越交通バス鎌田線を利用して約10分です。

列車との接続時間には注意しましょう。

 

只見線

只見線は日本有数の絶景路線としても有名なローカル線ですが、列車の本数も少ないことでも知られる難所です。

特に、小出~只見の区間は1日3往復のみなので、乗り通す場合は乗車できる列車も限られてきます。

また、2017年時点で小出駅~会津若松駅を通して走る列車はなく、只見駅~会津川口駅はバス代行です。

只見線は他の難所とは別の意味で大変なので、詳しくは「只見線乗り方ガイド」を参考にしていただければと思います。

 

まとめ:難所は回避することも検討すべき

このように一部地域では青春18きっぷだけで移動するにはハードルの高い区間が多々あり、時間帯によっては長時間待たされることもあります。

効率よく移動したい場合には、難所の区間だけ新幹線や特急、高速バス等を利用したり、別ルートで迂回するなどして上手いこと回避しましょう。

以上、参考になれば幸いです。