首都圏に通勤している人にとっては長年の悩みである「通勤ラッシュの混雑」

かつての高度成長期のラッシュに比べれば大幅に改善されてはいるものの、それでも高い混雑率であることには変わりなく、満員電車は現代社会におけるストレスの元凶となっています。

今回は、そんな満員電車がなぜ無くならないのか、その理由について考えていこうと思います。

満員電車が無くならい理由

線路やホームの拡張にも限界がある

ここ数十年、ホームの拡張工事や車両編成の拡大、乗り換えの改善等により、ラッシュ時の混雑を改善しようと鉄道会社も力を入れてきました。

例えば、上野東京ラインの開業は、それまで最混雑区間の常連であった上野~御徒町間の混雑率が改善されました。

また、東京の新宿と神奈川の小田原を結ぶ小田急電鉄では、一部区間で複々線化の工事が行われています。

 

しかし、これらの大規模な改善は一部の路線に限られており、首都圏の土地開発が進んでいる以上、全ての路線が拡張工事を行える訳ではありません。

線路を増やしたり、ホームを拡張するためには、それだけ新たな用地やお金が必要となります。

沿線には既に住宅や商業施設があり、地下にも多くの地下鉄が走っているため、再開発や拡張工事のためには多くの時間とお金を要します。

用地の都合上、すぐに線路・ホームの拡張工事を行うという訳にはいかないのが現状です。

一極集中化による人口増加

現状、首都圏は一極集中の傾向にあり、日本全体で見れば人口減少であるのにも関わらず、首都圏の人口割合は上昇傾向にあります。

「超満員の電車=東京・関東」というイメージが強いのも実は人口の多さによるものであり、他の大都市である大阪や名古屋、福岡の人口と比べても、首都圏の人口の多さは圧倒的です。

地道なラッシュ対策が進んでいても、首都圏の鉄道を利用する人の数そのものが増えているため、結局満員電車が無くならないとも捉えることができます。

 

皆同じ時間に利用するから

もう一つの大きな原因としては、鉄道を利用する人の多くが朝の同じ時間(朝7時~8時台)に利用していることもあります。

ラッシュ対策は何十年も前から行われているにも関わらず、利用する人(会社員や学生)の出勤・通学時間帯は何十年も前から変わっていません。

近年は、オフピーク通勤が推奨されているものの、時間をずらして通勤できるような会社員は現状まだまだ少ないです。

未だに多くの企業は、8時半~9時半の間に始業となるため、どうしてもその時間に合わせて列車も混雑が集中します。

皆が同じ時間に一斉に利用している以上、根本的に満員電車の解消はできないことでしょう。

この点は、我慢を美徳とし、同調を重視する日本人文化の弊害と言えます。

 

まとめ:短期的にすぐに改善するのは現状困難

このように通勤ラッシュを改善するための対策は、どれも短期的にすぐ改善することは難しく、数年単位でようやく改善しているのが現状です。

既に首都圏の沿線は、住宅や商業施設など土地開発が進んでいるために、そう簡単には拡張工事を行うことができません。

満員電車は技術や土地の問題だけでなく、日本人の習慣も関わってくるので、どうしても根本的な改善には時間がかかってしまうのです。