この記事を作成した1月22日はここ数年で稀に見る大雪に覆われており、関東でも雪が積もりました。

東京都心や関東平野部で雪が降ることは年に数回程度ですが、その度に交通機関も大打撃を受けています。

ちょこっと雪が降っただけでも関東の電車は軒並み遅延・運休となりますが、これにはちゃんとした理由があります。

今回は、なぜ関東の電車は雪に弱いのか?その理由について書いていこうと思います。

関東の電車が雪に弱い理由

降雪対策が行われていない

関東の電車が雪に弱い一番の理由は、関東の電車は線路設備や使用車両などあらゆる面で降雪対策が不十分であることです。

 

電車が走るレールに雪が積もってしまうと車輪が空転(スリップ)する危険があり、ブレーキのききが非常に悪くなります。

また、雪が降る日は気温も低くなるため、レールやポイント分岐器といった設備が凍結する危険もあります。

そのような状況で列車を運行すれば、滑走や脱線といったリスクを伴います。

 

北海道や東北地方の鉄道路線が雪に強いのは

  • 除雪車の運行
  • ポイント分岐器や重要設備にはヒーターを設置
  • 寒冷地仕様の車両

といった降雪対策が完備されているからです。

しかし、関東の場合は雪が降る回数そのものが少なく年に数回あるかないかの降雪のために資金を降雪対策に充てるのは鉄道会社にとっては非合理的と言えます。

降雪対策が不十分であるために、列車の速度を落として運行したり、運行そのものを取りやめるといった手段を取るのです。

 

除雪車・除雪装備が少ない

雪が降ったら線路に積もっている雪を取り除く必要がありますが、そのためには除雪車が必要になります。

東北の雪国であれば除雪車が完備されているため、雪が降ったとしてもすぐに除雪車を走らせることができます。

 

しかし、関東の場合、除雪車は年に数回使うかどうかの物なので、除雪車はほとんど導入されていません。

また、関東の列車は元々過密ダイヤであるため、仮にも除雪車を走らせたとしても通常通りのダイヤで列車を走らせることは不可能と言えます。

 

沿線の降雪対策も不十分

雪の中を安全に列車を走らせるためには、車両設備やレール設備だけでなく、沿線の降雪対策も必要です。

雪が降り積もると、沿線の樹木が雪の重さに耐えられず垂れ下がってきたり、屋根に積もった雪が線路に落下してくる危険もあります。

 

しかし、関東ではあらゆる建造物が密集しているためにどこから雪が落下するか分からず、除雪した雪を寄せ集めておくスペースも少ないという問題があります。

一方、雪国の鉄道路線は沿線が開放的になっていたり、除雪した雪を集めておくスペースも十分にあるため、確実に雪を排除することが可能です。

 

まとめ:関東が雪に弱いのは仕方がない

このように関東の電車が雪に弱い理由は「あらゆる面で降雪対策が不十分」であることに尽きます。

また、鉄道会社からしても年に数回しか使わない対雪装備に投資を行うより、列車を運休させた方が合理的と考えられています。

東北と関東では鉄道の置かれている環境が違うので、ちょっとした雪で止まってしまうのは半ば仕方がないのです。

 

ちなみに、日本で最も雪に強い鉄道会社は新潟県の北越急行(ほくほく線)と言われています。

雪の中を安全に運転するためには地上設備や車両設備に莫大な投資が必要となるため、それがない関東では1日列車を止める方が安全かつ合理的な判断と言えるのですね。

関東に雪が降ることが予想される時は、事前に鉄道会社も運休計画の告知を行っているので、早くに情報収集を行うようにしましょう。