泉岳寺・品川~三崎口間を結んでいる京浜急行には、
- 「快特(かいとく)」
- 「エアポート快特」
- 「特急」
- 「エアポート急行」
- 「普通」
- 「ウィング号」
の6つの種別があります。
ただでさえ種類が多いため、慣れていない人にとっては、どの列車に乗ったら良いか戸惑うこともあるでしょう。
今回は、それら京急の種別について分かりやすく解説していきます。
目次
快特:停車駅が少なく最も早い列車
快特は、京急において最も速達性に優れた列車であり、泉岳寺・品川~京急久里浜・三崎口間の主要駅を結んでいます。
快特の種別表記の色は「緑色」です。
また、快特は最も早い列車ですが乗車券のみで利用できます。(特急料金不要)
快特の停車駅と運行概要
快特の停車駅と主な乗り換え路線は以下の通りです。
快特停車駅 | 備考 |
泉岳寺 | 一部列車は都営浅草線・京成線直通 |
品川 | 列車の増結・切り離しアリ |
京急蒲田 | 空港線は京急蒲田を出発後、 国際線ターミナル駅と 国内線ターミナル駅にのみ停車 |
京急川崎 | 川崎大師線へ乗り換え可能 |
横浜 | JR各線、東急東横線、 みなとみらい線、相鉄線 横浜市営地下鉄に乗り換え可能 |
上大岡 | 横浜市営地下鉄に乗り換え可能 |
金沢文庫 | 列車の増結・切り離しアリ |
金沢八景 | 横浜シーサイドラインに乗り換え可能 |
横須賀中央~三崎口 | 県立大学駅のみ通過 堀之内~三崎口間は全駅停車 |
主要駅以外は全て通過で、堀之内~三崎口間だけ各駅停車となっています。
品川~横浜の所要時間は日中では約15分、通勤通学の時間帯は約25分となっています。
快特は神奈川の各主要駅から品川方面へアクセスするのに大変便利な列車です。
日中の時間帯はおおよそ1時間に6本程度の運行で、列車の本数も多いため利便性も高いです。
また、快特列車のうち半数は品川駅・泉岳寺駅よりも先、「都営浅草線」や「京成線」に直通する列車となっています。
浅草や日本橋、押上、京成高砂といった駅まで直通するので、遠方へのアクセス性にも優れています。
エアポート快特:空港アクセスに特化した「快特」
エアポート快特は、成田空港と羽田空港を結ぶ役割を持っており、京急線においては品川~羽田空港国内線ターミナルを結んでいます。
主な停車駅は以下の通りです。
成田空港~押上 | 京成線 成田スカイアクセス線経由 |
押上~泉岳寺 | 都営浅草線内、 一部通過駅あり |
品川~羽田空港 国際線・国内線ターミナル駅間 | 京急蒲田は通過 |
京急線内では品川~羽田空港間をノンストップで走り、京急蒲田は通過となります。
成田空港~羽田空港間を乗り通した場合、所要時間は約1時間35分ほどです。
川崎、横浜、横須賀方面へは走っておらず、あくまでも成田と羽田を結ぶ列車です。
また、列車の本数も他の種別に比べて少なく、日中は1時間に1本程度となっています。
エアポート快特は、品川・浅草方面から羽田空港や成田空港へアクセスする場合に便利な列車です。
ちなみに、横浜・横須賀方面から空港へアクセスする場合は、
- 通常の「快特」で京急蒲田まで行き、空港線へ乗り換える
- 後述のエアポート急行を利用する
の2つの方法でアクセスできます。
特急:快特の次に早い列車
「特急」は快特の次に早い列車であり、快特よりも停車駅は多くなります。
種別表記を表す色は「赤色」です。
「特急」という名称なので特急料金が必要なように思えますが、快特と同様に特急料金は必要なく乗車券のみで利用できます。
特急の停車駅は、快特が停車する駅に加えて以下の駅に停車します。
区間 | 特急の停車駅 |
品川~京急蒲田 | 青物横丁 平和島 |
京急蒲田~羽田空港 | 空港線内は各駅に停車 |
京急蒲田~横浜 | 神奈川新町 |
横浜~金沢八景 | 快特停車駅と同じ |
金沢八景~横須賀中央 金沢八景~新逗子 | 追浜、汐入 逗子線内は各駅に停車 |
横須賀中央~三崎口 横須賀中央~浦賀 | 県立大学を除いた全駅に停車 |
「特急」は主に通勤・通学時間での運用が多く、日中の時間帯は「特急」よりも「快特」の方が多くなります。
停車駅は「快特」よりも多いですが品川~横浜の所要時間は約25分程度であり、ラッシュ時間帯の「快特」と所要時間はそこまで変わりません。
「特急」は主要駅へ素早くアクセスする場合や、快特が止まらない駅を利用する場合に乗車する列車となります。
エアポート急行:空港アクセスに優れた快速列車
エアポート急行は特急よりもさらに停車駅が多くなり、他社線で例えると快速列車といった感じです。。
種別を表す色は「青色」であり、種別の前に飛行機マークが付いています。
エアポート急行は、「エアポート」と付いているので、殆どの列車は羽田空港が発着駅となっています。
また、エアポート急行には、羽田空港~品川・成田間を走る列車と、羽田空港~横浜・新逗子間を走る列車の2種類があります。
主な停車駅は以下の表の通りで、
区間 | 急行停車駅 |
品川~京急蒲田 | 青物横丁 立会川 平和島 |
京急蒲田~羽田空港 | 各駅に停車 |
京急蒲田~横浜 | 京急鶴見 神奈川新町 仲木戸 |
横浜~上大岡 | 日ノ出町 井土ヶ谷 弘明寺 |
上大岡~金沢文庫/八景 | 杉田 能見台 |
金沢八景~新逗子 | 各駅に停車 |
となっており、とりわけ京急蒲田~新逗子区間は特急に比べて停車駅がかなり多くなります。
エアポート急行は、空港アクセス以外にも、特急が止まらない駅を利用する場合に便利な列車です。
普通:全ての駅に停車する各駅停車
普通は運行区間において全ての駅に停車する各駅停車の列車です。
快特・特急・エアポート急行が止まらない各駅を利用する場合に乗車することになります。
また、京急川崎から乗り換える「川崎大師線」では普通列車のみの運行となっています。
運転区間は列車によってバラバラであり、途中駅で快特や特急の通過待ちも発生するため、所要時間は長くなります。
主要駅間を移動する場合は、途中駅で「快特」や「特急」に乗り換えた方が早いです。
ただ、乗客の入れ替わりが多い分、座席に座れる確率が高いのが普通のメリットと言えます。
ウィング号:平日限定の通勤ライナー
「ウィング号」は、通勤ライナーとして運行される列車であり、平日の朝と夕方にのみ運行されています。
ウィング号は、京急において唯一乗車券の他に、特別料金(Wing Ticket)300円が必要になる列車です。
ウィング号の停車駅は少なく、品川~上大岡はノンストップという特徴があります。※横浜には止まりません。
停車駅数でみると京急で最も早い列車となりますが、ラッシュ時間帯に運転される都合上、通常の快特と同程度の所要時間です。
ウィング号の利用方法については「ウィング号に乗る方法を分かりやすく解説!」を参考にして頂ければと思います。
まとめ:快特>特急>エアポート急行>普通の順に早い!
特別料金が不要な列車の内、単純な速さだけで比較すると「快特・エアポート快特」が最も早く、それに「特急」「エアポート急行」と続き、「普通」は各駅停車となります。
主要駅へ素早くアクセスしたい場合には「快特」または「特急」を利用しましょう。
空港アクセスなら「エアポート快特」か「エアポート急行」を利用すると良いですね。
種別によって停車駅が違うので、京急に乗り慣れていない方は駅/車内アナウンス等に注意しましょう。
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